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小泉内閣メールマガジン 第37号 =========================== 2002/03/07

★☆ 今週のキーワード「銀行等保有株式取得機構」 ☆★
 「早急に取り組むべきデフレ対応策」において、銀行等保有株式取得機構
の積極的な活用の必要性が掲げられています。(解説は最後に)
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□ 目次

[らいおんはーと 〜 小泉総理のメッセージ]
● 司法制度改革

[特別寄稿]
● デフレ対策(経済財政政策担当大臣 竹中平蔵)
● 若者こそ発展の切っ先(内閣官房参与 岡本行夫)
● 改革とは「未知」を恐れぬことだ(内閣特別顧問 堺屋太一) 

[小泉内閣の動き]
● 日・ギリシャ首脳会談(02/03/04)

[官邸のこんな話]
● 官邸の庭は自然と歴史の「宝庫」

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[らいおんはーと 〜 小泉総理のメッセージ]
小泉総理大臣プロフィール
● 司法制度改革

 小泉純一郎です。

 皆さんの中で、裁判所に行ったことがある方はいらっしゃいますか。

 経済対策、外務省改革、医療制度改革など、山積する課題の陰にかくれが
ちですが、「司法制度改革」も、小泉内閣の目指す構造改革の重要な柱です。

「裁判所には、縁もないし、敷居も高い」「裁判所に行っても、解決までに
時間がかかる」「費用もかさむ」「なんと言っても、専門的でわかりにくい」
 これが多くの皆さんの印象ではないでしょうか。

「思い出の 事件を裁く 最高裁」
 以前、ある新聞で見つけた川柳です。裁判には長い時間がかかるという皆
さんの印象をよくあらわしていると思います。しかし、これではいけません。

 私達が目指しているのは、国民一人ひとりが自らの責任で行動し、その潜
在力を自由に発揮できる社会です。

 日本は、これまで、どちらかというと、様々な規制や指導を通じて個人や
企業の活動を事前に調整する、「事前規制・調整型社会」でした。

 今、規制をとりはらい、一人ひとりが自らの責任で自由な発想で潜在力を
発揮し、問題があれば司法制度の中で解決していくという、「事後チェック
・救済型の社会」へ転換が進みつつあります。

 司法制度も、新しい社会の要請に応えられるものに改革していかなければ
なりません。

 裁判のスピードアップや弁護士、裁判官、検事の増員、裁判への国民の参
加など、3年間で司法制度改革の姿を明らかにするよう本格的な作業を進め
ています。

「近い、速い、わかりやすい」
 国民から頼りがいのある司法制度の実現にむけて、全力をつくしていきま
す。


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[特別寄稿]
竹中経済財政政策担当大臣プロフィール

● デフレ対策(経済財政政策担当大臣 竹中平蔵)

 2月27日の経済財政諮問会議で、政府のデフレ対策(正式には「早急に
取り組むべきデフレ対応策」)が報告されました。これは、遡ること2週間
前に小泉総理から関係大臣に対し、金融面を重視してデフレ対策を検討する
ように、という指示を受けて行なわれたものでした。

 ご存知のように『デフレ』というのは、モノやサービスの値段が継続的に
下落する状況を言います。でも多くの方は次のように思うかも知れません。
「日本の物価は諸外国に比べて高すぎる、と言われてきたはずだ。だったら
日本の物価が下がるのは良いことじゃないか・・・」。こうした主張は、確
かに理解できることです。また企業の方々にとっても、コスト・ダウンは当
然のことであり、価格低下のいったい何が問題なのか、と思うかも知れませ
ん。

 でも考えて下さい。「物価が下がるのは良いことだ」と言う時、自然に一
つのことを前提にしているのではないでしょうか。「自分の給料が変わらな
ければ・・・・・」

 デフレが続けば、結局は自分の給料も下がり始めます。だからこそデフレ
は、解決しなければならない政策問題なのです。特に、多額の借入金で企業
や個人が悩んでいる今のような状況では、デフレ克服は重要です。なぜなら、
価格が下がり売上(収入)が低下しても、過去の借金は価格に関係なくもと
のままだからです。つまりデフレは、借り入れの実質的な負担を大きくして
しまうのです。

 今回政府は、金融面に重点を置いて、(1)不良債権処理、(2)金融シ
ステム安定化、(3)市場対策、(4)中小企業などへの貸し渋り対策、と
いった分野で早急に実施されるべき政策をまとめました。さらには日本銀行
の金融政策も含め、政府と日本銀行が一体となってデフレ阻止に取り組む覚
悟です。

 もちろん、デフレの解決は容易なことではありません。『改革と展望』で
「今後2年程度の集中調整期間・・・において最も重要なことはデフレを克
服すること・・・」と述べたように、時間がかかることも覚悟する必要があ
ります。今回の措置は、デフレ克服に向けた長い戦いの第一歩であると考え
ています。

※ 「早急に取り組むべきデフレ対応策」
 http://www.kantei.go.jp/jp/kakugikettei/2002/0227defure.html
※ 「改革と展望」(構造改革と経済財政の中期展望)
 http://www.kantei.go.jp/jp/kakugikettei/2002/0125tenbou.html


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岡本行夫プロフィール

● 若者こそ発展の切っ先(内閣官房参与 岡本行夫)

 皆さんこんにちは。岡本行夫といいます。小泉内閣の「官房参与」という
堅苦しい名称のポストについています。だけど堅苦しい仕事ではありません。
国際問題について小泉総理や福田官房長官のお手伝いをするのが僕の役割で
す。官邸のほかの人たちと違い、僕は「非常勤」です。だから外交評論家と
しての活動もそのまま続けています。

 もっとも二足の草鞋(わらじ)をはいている分だけ、メチャ忙しくなりま
した。毎年、観戦にいっていたアメリカでのスーパーボウルも、今年はいけ
ませんでした。いつもアメリカン・フットボールを見て思うことがあります。
ぶつかりあうだけのゲームのようですが、チームにとっては体力や運動神経
以上に戦略が大事、ということです。戦略がなければ試合は絶対に勝てませ
ん。(実は僕はNFL=ナショナル・フットボール・リーグ=の顧問もして
います。)

 国も同じです。揺るぎのない座標軸と、それを実現するための戦略を持つ
ことがなによりも大事です。外交や安全保障の分野で言えば、戦略とは、い
かに国の安全を図りながら国益を最大化していくか、ということです。

 まず、日本を守る必要があるのかないのか。「ある」という結論なら、あ
とは「自分で守るか」、または「他国と一緒に守るか」の選択しかありませ
ん。(地域の国々がみんなで集団安全保障体制を組むという考え方もありま
すが、残念ながらアジアではそれを可能にする条件はまだまだ整っていませ
ん。)

 自分で守る、つまり武装中立のためには日本自身が軍事大国にならなけれ
ばなりません。これは日本のとるべき道ではないでしょう。結局、今の日本
にとっては、誰かの力を借りて国を守るということしか現実的ではないので
す。それでは、誰と組むのか。同盟の相手は自由と民主主義という価値を共
有している結局アメリカしかないでしょう。だから日米安保体制なのです。

 もちろん、アメリカのやることを無原則に全て受け入れるということでは
ありません。日本の国益が最優先です。基本は、日本が自分自身のためにど
う動くべきかという判断です。

 話は変わりますが、僕は日本を背負っていく若い人たちのことに一番の関
心があります。僕は終戦の年に生まれました。しかし、僕らの世代が戦争の
時代から未来への橋渡しを完全に出来たとは思えません。だから次の世代の
人たちにお願いしなければならないのです。

 ひとつ若い人達に注文があるとすれば、もう少し逞(たくま)しさが欲し
いということです。僕はアメリカのシリコンバレーに何度もかよって、多く
のベンチャー企業の若者達と接してきました。すさまじい競争とスピードで
す。彼らは再びアメリカ経済の発展の切っ先となっていくでしょう。

 日本の若い人達には世界の最も競争の激しいところを相手にしてもらいた
い。そして勝ち抜いてもらいたい。そのためにはどうすればいいのか。外交
を離れての僕の現在の最大のテーマです。日本の発展の切っ先は、若い人達
の行動にあります。一緒に考えてください。

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堺屋太一プロフィール

● 改革とは「未知」を恐れぬことだ(内閣特別顧問 堺屋太一) 

 イギリスでは、カトリック教徒の国王を追放して、オランダから新教徒を
国王として迎え入れた1688年の政変を名誉革命(Glorious Revolution)
と呼んでいる。流血の惨事なくして政治体制を改められたからだ。

 流血の惨事が少なくして大変革を実現したという点では、日本の明治維新
も名誉ある改革といえるだろう。幕末には「蛤御門の変」や長州戦争、様々
な暗殺事件などがあった。維新の際には鳥羽伏見の戦いに端を発する戊辰戦
争があり、数千人の死傷者が出た。それでも、イギリス以外の諸外国の近代
革命に比べると人的物的損失はずっと少なく、動乱の期間も短かった。

 その反面、明治維新における改革革新の度合いは、どの国の近代革命より
も徹底している。明治維新は政治体制や社会構造を変えただけではなく、行
政軍事の組織から各種産業職種の末端まで、仕組みと仕方と人材と目標を変
えた。

 明治維新政府の中枢を担った人々は、旧幕時代の政治家や官僚ではなかっ
た。維新の推進力となった薩長の上層部からの横滑りでもない。中央政界に
はもちろん、地方行政にさえ携わったことのない階層の出身者だった。

 同様のことは各分野で起こった。明治の軍隊は旧幕時代の軍事組織とは何
の繋がりもない。大名が将軍になったわけでも旗本や家老が将校になったわ
けでもない。旧時代の組織や人材とは一切関係なく、新しい陸海軍を創った
のだ。

 産業経済分野もそうだ。江戸時代の金融機関、両替屋が銀行になったわけ
ではない。全国の両替屋を廃業させ、新たに出資者を募って銀行をつくらせ
た。廻船問屋を助成して汽船会社をやらせたわけでも、飛脚屋に郵便事業を
やらせたわけでもない。汽船は土佐の岩崎弥太郎(三菱の創始者)らにやら
せ、郵便は越後出身の前島密の提言を入れて、全国一律料金切手貼りの近代
事業として行った。いわば未知未経験の素人に委ねたのである。

 もちろん、金利計算も帳付けもおぼつかない人々に銀行をやらせることに
も、未経験者に海運や郵便を行わせることにも、危惧と危険はあった。しか
し、だからこそ、前時代のしがらみや既成の概念にとらわれることなく、理
想的な近代組織と新式手法が採用できた。

 大改革は、未知と未経験を恐れず、新しい理想と素人の知恵を生かすこと
からはじまるものだ。明治の志士はそれを見事にやってのけたのである。

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[小泉内閣の動き]

● 日・ギリシャ首脳会談(02/03/04)
 http://www.kantei.go.jp/jp/koizumiphoto/2002/03/04greece.html
  シミティス・ギリシャ首相との首脳会談の模様
  今後の協力関係をとりまとめた「日本・ギリシャ共同行動計画」に署名

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[官邸のこんな話]

● 官邸の庭は自然と歴史の「宝庫」

 官邸は都心にありながら、豊かな自然に恵まれています。敷地は高台にあ
って、官邸が新築された当時は約1,100本の樹木が植えられていました。
東京オリンピックがあった昭和39年には、首都高速の建設で敷地の一部が
削られて、その改修の際に多くの樹木が植え替えられました。

 その後、周囲に高層ビルが建てられ、「目隠し」に役立つヒマラヤ杉や常
緑広葉樹など、現在は約450本の樹木が植えられています。

 この「官邸の森」には、ウメやサクラをはじめ、ツツジ、アジサイ、モミ
ジ、ツバキなどがあり、四季折々の表情を見せてくれます。

 また、南庭には多くの庭石があります。なかには、旧鍋島邸で使われてい
た庭石や旧内務省の敷地から掘り出された江戸城の石垣の石もあります。面
白いことに、江戸城の石垣用石材は各藩より献上されたものなので、現在の
庭石にも、各藩の紋と思われる幾何学的な印が多数見つかっています。

 さらに、公邸側には、官邸建設当時からほとんど姿を変えていない池を備
えた日本庭園があります。夏ともなればセミやカエルの声が聞こえます。こ
の日本庭園の樹木や庭石などは、新官邸にそのまま引き継がれ、新しい日本
庭園として生まれ変わる予定です。

※ 官邸のサクラなどの写真
 http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/backnumber/2002/0307p.html

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[キーワード解説]

● 銀行等保有株式取得機構

 銀行等保有株式取得機構は、銀行や農林中央金庫、信金中央金庫の保有す
る株式を買い取るために本年1月30日に設立された新しい法人です。

 日本の銀行は、企業グループの維持などを目的に融資先企業との「株の持
ち合い」を続けてきた結果、大量の株式を保有しています。しかし、株価の
変動が銀行の資産状況に大きな影響を与えるため、株式の過大な保有は、銀
行の財務面の健全性に対する信頼感を低下させる要因となっています。

 このため、昨年11月に「銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律」
が制定され、平成16年9月末からは、自己資本(資本金など)相当額を超
える額の株式を保有してはならないこととされました。これに備えるため、
銀行などは株式の売却を進める必要がありますが、短期間に大量の株式が市
場に放出されると、株価下落を招き、経済全般に悪い影響を与えかねません。

 そこで、同じ法律によって設立が認められたのが銀行等保有株式取得機構
です。同機構が株式を買い取ることによって、市場売却を補い、銀行などの
株式売却が円滑に進むようにすることがその目的であり、「早急に取り組む
べきデフレ対応策」(2月27日経済財政諮問会議)においては、同機構の
積極的な活用の必要性が掲げられています。

※ 金融庁ホームページ(銀行等保有株式取得機構の概要)
 http://www.fsa.go.jp/news/newsj/13/ginkou/f-20020129-1.html

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[編集後記]

 あまり報道では大きく扱われませんでしたが、3月4日、日・ギリシャ首
脳会談が行われました。ギリシャは日本にとって遠い国ですが、神々の時代
から歴史が始まり、古代史に神話が入り混じっていたり、神々、まさに多神
教的世界で個性的な神様たちが登場したりと、両国の間には共通点も多いよ
うな気がします。ちなみにヨーロッパの語源はギリシャ神話に登場する王女
エウロパに由来するとの説もあります。
 会談では小泉八雲も話題になりましたが、八雲はギリシャのレフカダ島の
出身とのことです。シミティス首相の来日を機に両国の文化的な交流をさら
に深めていきたいと思います。(晋)
安倍内閣官房副長官プロフィール安倍内閣官房副長官
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総編集長:内閣総理大臣 小泉純一郎 
編集長:内閣官房副長官 安倍晋三  
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