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小泉内閣メールマガジン 第38号 =========================== 2002/03/14

★☆ 今週のキーワード「特別検査」 ☆★
 不良債権を洗い出し、銀行の健全性を確保するため、金融庁が特別検査を
行っています。(解説は最後に)
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□ 目次

[らいおんはーと 〜 小泉総理のメッセージ]
● 無信不立

[特別寄稿]
● 外務省改革(外務大臣 川口順子)
● 政治家と徳(教育改革国民会議委員 曾野綾子)
● 知価社会の金融のあり方(内閣特別顧問 堺屋太一)

[小泉内閣の動き]
● 北方領土高校生弁論大会受賞者の小泉総理表敬(02/03/13)
● IT戦略本部(02/03/11)
● FIFAワールドカップトロフィーツアー出発式(02/03/08)
● 司法制度改革推進本部顧問会議(02/03/07)

[官邸のこんな話]
● 総理官邸が華やぐ日・・・VIPを迎える官邸

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[らいおんはーと 〜 小泉総理のメッセージ]
小泉総理大臣プロフィール
● 無信不立

 小泉純一郎です。

「無信不立(信無くば立たず)」
 論語の一節で、孔子が弟子の子貢(しこう)に語った言葉。「政治の安定
に最も大切なものは、国民との信頼関係である」という意味です。

 「痛みを恐れず、日本の再生のために、改革を進めなくてはならない」。
私は総理就任以来、こう主張してきました。

 しかし、政治や行政に対する国民の信頼なくしては、改革は進みません。

 最近の外務省をめぐる出来事は、日本の外交のみならず、政治や行政に対
する国民の信頼を揺るがす極めて重大なことと受け止めています。

 外務省には、抜本的な改革が必要です。川口大臣は、就任後直ちに、「開
かれた外務省のための10の改革」を発表しました。国民の批判を真摯に受
け止め、外部の方々の意見も十分に取り入れて、徹底的な改革を進めなくて
はなりません。

 一日も早く、国民に信頼される外交が取り戻せるよう、私も全力を尽くし
ます。

 「政」と「官」の関係、これも、しっかり正していかなければなりません。

 国民の代表者である政治家が行政に様々な意見を伝えることは当然必要で
す。適切な意見は取り入れれば良いし、不適切な意見は排除する。

 この原則が曲げられることのないよう、「政」も「官」も身をただして行
動しなくてはなりません。

 「信頼の政治」。これが私の原点です。もう一度原点を見つめ直し、日本
の発展のために改革を着実に進めていきます。


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[特別寄稿]
川口外務大臣プロフィール


● 外務省改革(外務大臣 川口順子)

 外務大臣に就任して1ヶ月余り。就任時の記者会見で、「一番の課題は何
か」と訊かれ、私は迷わず、「外務省の改革です」と答えました。

 その後も、外務省に関して様々な問題が取り沙汰されています。本当に残
念なことに、一連の不祥事や疑惑の結果、外務省に対する国民の皆様の信頼
は、今や地に墜ちています。私が、「透明性」「スピード」「実効性」をキ
ーワードとして掲げ、改革を最大の課題としたのは、国益を守る強い外交を
展開していくためにも、国民の皆様の外務省に対する不信感を一刻も早く払
拭しなければならないと考えたからです。

 改革は、具体的かつスピーディーに実行に移さなければ意味がありません。
できることから、どんどんやっていきます。

 私は先日、本省の局長・部長・審議官、大使等のポストに民間等の優れた
人材を起用する方針を発表しました。具体的には、今年の夏までに10人を
目標としています。また、同一ポストに3年以上いる者については夏までに
異動させるという方針に従い、できるところから実施しています。省内公募
制についても、本省・在外の計50ポストを全省員に公示しました。さらに、
上司の仕事ぶりを部下が評価して適材適所の配置を実現するといった制度も
導入しました。

 改革の方向を示すことが重要であると考え、2月12日、「開かれた外務
省のための10の改革」を発表しました。この方針を肉付けし、具体的な施
策として実行に移していくため、2月26日、外務省改革のための「変える
会」を立ち上げ、3月6日に、第一回の会合を開催しました。

 「変える会」には、宮内オリックス会長を座長に、各界でご活躍の13名
の方々にご参加いただいております。3ヶ月以内に中間報告、遅くとも夏ま
でに最終報告を提出いただく予定です。報告には、具体的な改革案と実施す
る期限を入れていただき、確実に実行に移すつもりです。報告書はもちろん
議論の内容もできるだけ公表していきます。

 「10の改革」の冒頭には「不当な圧力の排除」を掲げました。

 3月4日、北方四島住民支援などに関する調査結果を発表しました。調査
において明らかになった特定の国会議員と外務省との関係は、率直に言って、
社会通念に照らしてあってはならない異例な状態であったと言わざるを得ま
せん。外務省は、幅広く謙虚に外交や外務省に関する意見を拝聴しますが、
不当な圧力に対しては毅然として対応することを徹底していかなければなり
ません。この問題は、外務省以外の官庁にも関係する、広く国会議員と官僚
の関係についての問題です。より広い枠組みで検討する必要があると思いま
す。

 北方四島住民支援や「支援委員会」のあり方には多くの問題がありました。
そこで、過去の支援について、従来とは別の監査法人により改めて監査を行
うことにしました。さらに、「支援委員会」の抜本的な改革のために、「専
門家会議」を設立し、4月中を目途に提言をまとめていただいて、できるだ
け早く見直し、改革を進めていく考えです。

 外務省員の意識改革はすべての改革の根底にあるものだと思います。制度
を改め、施策を実施しても、職員一人ひとりの意識が変わらなければ「仏つ
くって魂入れず」になってしまいます。

 国民全体の奉仕者としての意識を徹底し、時代の流れに敏感な感覚を養う
ため、例えば、在外公館の領事業務サービスや企業への支援に関しアンケー
トに基づいてご意見を反映できるようにする、職員が地方自治体や民間企業
・青年海外協力隊・NGOなどで実務にたずさわる機会を設けるなどの施策
を実施するつもりです。そして、国民の皆様から「外務省は変わった」と実
感していただけることをめざします。

 私は自ら先頭に立って改革を推し進め、国民の皆様から信頼され支持され
る外務省となるよう、全力を尽くす覚悟です。

 国民の皆様のご理解をお願いいたします。


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曾野綾子プロフィール

● 政治家と徳(教育改革国民会議委員 曾野綾子)

 私は小説家だが、考えてみると、政治家と小説家ほど対照的な存在はない。

 政治家は古来大なる説をとなえ、小説家は大口を叩かないことをもって基
本とする。

 小説家は世間が何を思うかということはどうでもいい。これが自分の選ん
だ道だというものを一筋に追えばいい。しかし政治家は、把握が極めてむず
かしい世間を無視できない。

 小説家は、別れて行く妻を見送る主人公の視線を借りて、一人の女さえ人
はなかなか幸福にできない現実を書く。しかし政治家は少なくとも一億二千
万人を幸福にすることを何のためらいもなく約束する。

 小説家は、運命の儚さを確信している。毎年かならず健康診断を受けて何
でもないと言われると心から安心しているような小心な一人の男が、或る強
風の日に、家から駅までの通い馴れた道で、風に飛ばされた看板で頭を割ら
れて即死する。人生で何も確かなものはない。しかし政治家は選挙の度に
「皆さん方が安心して暮らせる社会を作る」と約束する。

 政治家と小説家は、ほんとうに相性の悪い仲である。しかしものごとには
すべて反対の要素が要るから、その存在はお互いに大切なのだろう、と思う
ことにしている。

 しかしこの両者にも、それを守らないとまっとうな人間として存在し得な
いと思われる聖域はれっきとしてある。それは、真理(或いは道理)と勇気
(或いは徳)を堅持することである。政治も行政も、するべき根幹の真理は
実は明白である。その基本的なルールは、大臣が口出ししようが、議員が電
話をかけて来ようが、動くわけがないものだから却って扱いは簡単なはずな
のである。

 真理と道理は、実はいかなる時代にあっても強力な武器となる。それがぴ
しっと通っていさえすれば、人をみたら怒鳴ったり威張ったりして自分の意
志を通そうとする人が周辺にいても、その人に動かされずに済む。愚かな人
ほど怒鳴ったり威張ったりするものだと昔から決まっていて、ほんとうに恐
いのは優しく真理を保持し続ける謙虚な人である。道理(真理)は人間を従
わせるのだ。

 最近世間を騒がせている「外務省発」とでも呼ぶべきニュースが、どれも
スキャンダルに陥るのは、そこに「勇気」と「徳」の香りもないからだろう。
ギリシャ語では勇気と徳は全く同じ「アレーテー」という言葉で表される。
つまり勇気のない人は徳もない人だと、もう数千年も前から見抜かれている
のだ。


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堺屋太一プロフィール

● 知価社会の金融のあり方(内閣特別顧問 堺屋太一)

 このところの新聞には、毎日のように、大手企業に対する巨額の債務免除
や企業整理の話が出ている。かつては、永遠不滅と信じられていた巨大企業
にも、整理淘汰の時期が来た。それほどに時代が変わったのだ。

 近代工業社会では、価値は不変といわれた。価格は需給で変動しても本来
の価値は変わらない。値下がりし過ぎれば需給が締まって反騰し、値上がり
し過ぎれば買い手が減って反落する。価格は価値、つまりコストを中心に上
下するだけ、というのだ。だから、価値を生産する土地や工場はいつも値打
ちがあった。

 同時に、規格大量生産は有利な生産方法で、これを達成した大企業なら潰
れる心配はない、と思われていた。だから、大企業に対する融資は安全、規
格大量生産を行う大企業への融資がこげ付くはずもなかった。

 「日本は人口が多く今後も増える。土地は狭くますます足りなくなる。利
用できる土地を広げる公共事業は良いことだ。土地の値は、上がることはあ
っても下がることはない。だから土地を担保にした融資は絶対に安全だ。土
地を沢山持っている企業に対する融資もまた同様である」。

 日本の金融はそんな前提に立っていた。だから、この国の金融機関は、資
金の余っている人から預かって、必要としている人に貸す「金融仲介業」に
過ぎなかった。銀行が取る金利差は、仲介業のための預金集めや帳付けの費
用で十分だった。

 ところが、90年代に入ると工業社会は終わり、多様な知恵の時代、いわ
ゆる知価社会がはじまった。規格大量生産では賃金の安い中国やアジア諸国
が有利、日本企業も生産拠点を海外に移し出した。規格品価格は下落し、大
企業も絶対に安全とはいえなくなった。

 日本の人口は増えなくなり、土地は余り出した。中山間地では集落が消え、
中小都市にはシャッターを下ろした商店が並ぶ「シャッター通り」が急増し
ている。土地の値段は多くの地点で値下がりを続けている。

 大企業への融資も、土地担保の融資も、絶対に安全とはいえない。知価社
会の金融にはリスクが付きものだ。ここでは絶対安全な金融はない。

 これからの金融業は、金融仲介業だけでは済まない。より重要なことは、
リスク分散業務だ。当然、それにふさわしい金利差を得て、リスクを適切に
分散する大数化とヘッジの能力がなければならない。将来の成長が見込める
企業に投融資して高利を得、避け難く生じる貸倒れ損失を補って顧客に報い
る能力が必要である。

 金融機関は、低利でも安全を求める顧客にも、危なくとも高利が欲しい顧
客にも応じられる多様な金融商品を発売すべきだ。そうでなければ、知価社
会で一流の銀行とはいえない。大事なことは、金融機関が自己の経営と商品
の内容を十分に公開し、顧客が間違いのない選択をできるようにすることだ。

 競馬場では入場券と馬券を売っている。知価社会の金融も同じだ。入場券
にはリスクはない。必ず競馬を観覧することができる。もっともそれが白熱
の好レース(実質高金利)になるか、つまらないレース(低金利)に終わる
かは別として。

 馬券の方はそうでもない。まるまるスッてしまうこともあれば大当たりも
ある。本命買いもできれば大穴狙いも可能だ。これからの金融では、この種
の商品も重要だ。

 競馬は入場料収入だけでは成り立たない。馬券が売れる公明正大なレース
展開と情報公開が必要である。これからの金融機関は、売れるリスク商品の
組み方ができなければならない。これに成功しなければ、日本の金融機関は
十年に一度ずつ公的援助を受けなければならなくなるだろう。新しいノウハ
ウとマーケットと人材の登場を期待したい。


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[小泉内閣の動き]

● 北方領土高校生弁論大会受賞者の小泉総理表敬(02/03/13)
 http://www.kantei.go.jp/jp/koizumiphoto/2002/03/13benron.html
  北海道内14高校の生徒が参加した北方領土高校生弁論大会の受賞者が
 小泉総理を表敬訪問

● IT戦略本部(02/03/11)
 http://www.kantei.go.jp/jp/koizumiphoto/2002/03/11it.html
  「通信・放送の融合」について放送関係者等からのヒヤリング
  「IT人材の育成」は「e−Japan重点計画」の見直しに反映

● FIFAワールドカップトロフィーツアー出発式(02/03/08)
 http://www.kantei.go.jp/jp/koizumiphoto/2002/03/08fifa.html>
 <ビデオ> http://www.kantei.go.jp/jp/koizumivideo/
  FIFAワールドカップ大会優勝国に贈られるトロフィーを、今後約1
 か月をかけて、横浜から順に試合開催10都市で公開

● 司法制度改革推進本部顧問会議(02/03/07)
 http://www.kantei.go.jp/jp/koizumiphoto/2002/03/07sihou.html
  司法制度改革に関する措置の全体像を明示等した「司法制度改革推進計
 画案」について議論

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[官邸のこんな話]

● 総理官邸が華やぐ日・・・VIPを迎える官邸

 総理官邸はときに、海外からの賓客をお迎えし、華やかな雰囲気に包まれ
ることがあります。正門には、日本の国旗と賓客の国の国旗を掲げ、玄関ホ
ールにも赤い絨毯が敷かれます。

 大ホールなどで催される総理主催の歓迎晩餐会やレセプションなどでは、
多いときには各界からの招待客が100人を超えることもあります。

 官邸の守衛さんも、この日ばかりは金モール付きの正装となります。総理
も主賓のご到着のときは玄関までお出迎えします。昔は、総理も招待客の皆
様もブラックタイ着用が多かったようですが、最近はそれほど堅苦しい雰囲
気はありません。

 日本では、国王、大統領などを「国賓」、皇太子や首相などを「公賓」と
して接遇するのが慣わしですが、基本的に、「国賓」は天皇陛下ご臨席の宮
中晩餐会と、総理官邸での午餐会または晩餐会で、「公賓」は総理官邸での
午餐会、晩餐会などでおもてなしをすることになっています。

 料理は、和食やフランス料理など、外部の一流シェフが腕をふるってつく
られます。ワインもその日の料理や好みにあわせて選ばれ、日本酒や相手国
の名酒などが供されることもあります。また、イスラム教徒など宗教上飲食
できないものもありますので、賓客にあわせメニューには細かな気配りがさ
れています。

※ 晩餐会などの写真
 http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/backnumber/2002/0314p.html

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[キーワード解説]

● 特別検査

 特別検査とは、株価など市場の評価に著しい変化が生じている企業等に着
目して主要銀行に対し金融庁が行う検査で、銀行が、破綻が懸念される企業
をきちんと破綻懸念先債務者として区分し、不良債権額を適正に把握してい
るかどうかチェックするものです。

 この特別検査は、不良債権問題の解決のために改革工程表に盛り込まれ、
昨年10月から実施されているものです。この他にも、改革工程表では銀行
の検査の強化策として、包括検査を2年に一回程度から年一回に増やすこと
や、フォローアップ検査を実施することが掲げられています。

 特別検査で破綻懸念先として区分された企業については、(1)再建計画
の策定、(2)民事再生法などの法的手続きによる会社再建、(3)RCC
(整理回収機構)などへの債権売却、のいずれかの措置をとるよう求めるこ
ととされています。

 特別検査の結果は、銀行の3月期決算に反映されるとともに、検査終了後
できるだけ早い時期に金融庁から公表される予定です。

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[編集後記]

 北朝鮮による拉致の疑いのあるケースとして、有本恵子さんの失踪事案が
追加されました。今から十数年前、小生が当時外務大臣であった父の秘書官
をしていたとき、父の知人を通じて有本さんのお父上がたずねてこられまし
た。「娘が北朝鮮によって拉致されたのではないかと思う。外務省で対応で
きないか」とのことでした。今回実行犯が名乗り出るというきわめて明確な
形で警察に認定されました。また、よど号事件の犯人およびその関係者も関
わっていることも浮かび上がってきました。国民の生命を護ることは我々に
課せられた重要な使命です。これに対しては確固たる決意でのぞむべきでは
ないでしょうか。(晋)
安倍内閣官房副長官プロフィール安倍内閣官房副長官
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 http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/
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総編集長:内閣総理大臣 小泉純一郎 
編集長:内閣官房副長官 安倍晋三  
発行:内閣官房内閣広報室(〒100-8968 東京都千代田区永田町1-6-1)