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小泉内閣メールマガジン 第83号 =========================== 2003/02/20

★☆ おんらいん読者感想 ☆★
  ※メールマガジンの登録者が対象です(2月23日まで)
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□ 目次

[らいおんはーと 〜 小泉総理のメッセージ]
● もっと日本に外国からの投資を

[大臣のほんねとーく]
● 産業再生機構の設立に向けて
  (産業再生機構(仮称)担当大臣 谷垣禎一)

[特別寄稿]
● いまなぜ知的財産戦略なのか −国際通用性のある国力強化のために−
  (東北大学名誉教授、知的財産戦略会議座長 阿部博之)
● 「安心ハウス」のすすめ
  (慶應義塾大学教授、内閣府特命顧問 島田晴雄)

[小泉内閣の動き]
● 司法制度改革推進本部(03/02/18)
● 対日投資会議(03/02/18)
● 日・チリ首脳会談(03/02/14)

[観光カリスマ百選]
● 熱意とアイデアで観光客を呼び戻す(熊本県南小国町)

[キーワード解説]
● テイラーメイド医療

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[らいおんはーと 〜 小泉総理のメッセージ]

小泉総理大臣プロフィール
● もっと日本に外国からの投資を

 小泉純一郎です。

 「国際化」という言葉をよく耳にします。私たちのまわりでも、外国のブ
ランド品や外国の自動車を目にする機会が飛躍的に増えています。日常の衣
料品や家電製品も外国製が増えています。

 日本から外国へ旅行に行く人はもとより、海外で勉強したり、活躍してい
る日本人も増加しています。

 でも、あまり進んでいないのが、外国から日本への投資です。アメリカも
欧州諸国も、外国からの投資の累積がGDPの20−30%あるのに、日本
は1%しかありません。

 外国からの投資を脅威として受け止める考え方がありますが、私はそうは
思いません。むしろ、外国からの投資は、日本に新しい技術や革新的な経営
をもたらしたり、新しい会社ができて雇用機会がふえるなど、日本の経済を
活性化させる働きがあると思います。

 アメリカでも、90年代の前半、ふたごの赤字に悩んでいた当時、日本の
自動車会社からの投資であたらしい工場ができて、経済が刺激されました。

 施政方針演説でもふれましたが、5年間で外国からの累積の投資額を倍に
することを目指します。投資の窓口を一本化し、手続きを簡単にしたり、外
国人がもっと日本で暮らしやすくしたりと、やることはたくさんあります。
日本が外国企業にとって魅力ある投資先になるようにしていきたいと思いま
す。

 イラクを巡る情勢は緊迫しています。今週も、ヨーロッパではEUの緊急
首脳会議が開かれ、国連では安保理事会の公開討論が開かれるなど、連日、
各国が懸命の外交努力を続けています。平和的な解決が望ましいのは言うま
でもありません。

 私自身も、先月はブッシュ大統領と、先々週はイギリスのブレア首相と、
そして、一昨日はフランスのシラク大統領と電話で会談し、事態の解決に向
けてできる限りの努力を続けています。

 日本の立場は明確です。15日(土)の私の2回目のラジオ放送の中でく
わしくお話ししたように、今、何よりも大切なことは、国際社会が一致協力
して、イラクに大量破壊兵器を廃棄させ、武装解除をさせることです。

 この問題はイラクとアメリカの問題ではありません。アメリカ、イギリス
対フランス、ドイツの問題でもありません。イラクと国際社会全体の問題だ
ということを忘れてはいけないと思います。

 2月も中盤、受験シーズンです。私も、受験の当日は、とても緊張してい
たことを思い出します。受験生の皆さんがもてる力を十分に発揮できるよう
祈っています。がんばってください。

※ 「小泉総理 ラジオで語る」(2月15日放送分)
http://www.kantei.go.jp/jp/koizumiradio/2003/0215.html

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[大臣のほんねとーく]

谷垣産業再生機構(仮称)担当大臣プロフィール
● 産業再生機構の設立に向けて
  (産業再生機構(仮称)担当大臣 谷垣禎一)

 産業再生機構は、日本経済の再活性化を目指し、金融機関の不良債権処理
の加速化にあわせ、事業・産業の再生に取り組むための新たな機構でありま
す。

 私は、昨年11月に産業再生機構の担当大臣を拝命して以来、産業再生機
構を今の日本経済を立て直していく一つのエンジンのようなものにしたいと
思い、大車輪で、その設立に向けた作業に取り組んでまいりました。

 私が、産業再生機構の設立作業を進めるにあたって、重要なポイントと考
えてまいりましたのは以下の3点です。第一に、事業・産業の再生を一気呵
成に進めるというスピード感であります。第二に、業界再編等を通じて産業
全体の競争力強化を図るという産業的視野であります。そして、第三に、行
政主導ではなく、民間の叡智・活力を最大限に活用することにより獲得され
る、「使える仕組み」としての市場からの信頼であります。

 これらのポイントを念頭に置きながら、数多くの有識者の方々や現に事業
再生の現場におられる方々に直接お目にかかってご意見をうけたまわり、議
論を積み重ねてまいりました。そして、先月28日に株式会社産業再生機構
法案とその施行に伴う整備法案を国会に提出いたしました。

 また、法案の国会提出にあわせて、これまでに関係者の皆様からいただい
たご質問のうち代表的なものを「産業再生機構(仮称)に関するQ&A」と
いう形で公表いたしました。今後、議論を深めていく中で変わる部分もある
でしょうし、また、より充実したものにしていきたいと思っていますが、機
構について、国民の皆様のご理解を進める一助となれば幸いです。

 日本経済のおかれた状況に鑑みれば、一日も早く産業再生機構を設立し、
スピードと柔軟性を重視した「使える仕組み」として動かしていくことが必
要です。全力をあげて国会審議に取り組み、機構の意義を改めて国民の皆様
にご理解いただけるよう努めてまいりたいと考えております。

※ 内閣府ホームページ(産業再生機構(仮称)に関するQ&A)
 http://www8.cao.go.jp/sangyo/

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[特別寄稿]

知的財産戦略会議座長 阿部博之プロフィール
● いまなぜ知的財産戦略なのか −国際通用性のある国力強化のために−
  (東北大学名誉教授、知的財産戦略会議座長 阿部博之)

 米国は、70年代終わり頃から、いわゆるプロパテント政策を強力に推し
進めるべく舵を引いた。以後、今日に至るまで国益重視のさまざまな施策を
講じている。とくに特許侵害対策などの知的財産保護のための強い反応は、
その特徴的な現れである。IT(情報技術)やバイオテクノロジーの急速な
進展も、米国のソフト重視のプロパテント政策とかみ合い、相乗的にそれを
補強した。

 一方、わが国は、アジア諸国などからの追い上げの渦中にある。その代表
が模倣品や海賊版である。

 知的財産の創出は、大学、研究機関に負うところが大きい。科学研究とそ
のための人材養成である高等教育については、強いて言えば、米国はひとり
勝ちともいえる状況にある。世界中から英才や優れた研究者が集まってきて
いるのもその現れである。

 このような世界の動きの中で、わが国が何をなすべきかが問われているの
である。

 さて、知的財産に関連して、わが国が何もしてこなかったわけではない。
むしろ種々の努力をしてきたというべきであろう。

 95年には科学技術基本法が制定され、現在第二期基本計画が進行中であ
る。知的財産の保護戦略についても、関連省庁等が鋭意対策を講じている。

 しかしながら各省庁によって当然のことながら温度差やベクトルの差があ
り、そのため一貫した国家戦略が強く要請されていた。

 小泉首相の知的財産戦略会議は、このような背景のもとに設置され、国家
戦略の遅れを意識して、わずか3ヶ月余で知的財産戦略大綱(以下「大綱」
と略す)をまとめ上げた。

 「大綱」はその中で、知的財産戦略本部の設置、知的財産戦略計画の策定
等を内容とする知的財産基本法の制定を求めていた。

 「大綱」の決定(02年7月3日)に際して、筆者(座長)は次のような
発言をさせていただいた。“今後は、この大綱に沿って、その内容を一つ一
つ実現していくことが急務であること。ただし、諸外国の知的財産戦略は日
々進化しているので、「大綱」はあくまでも第一歩であると認識し、各組織
や各業界の論理を乗り越えて、国家戦略として調和のある知的財産の先進国
を構築していくことが必須であること。”

 知的財産基本法(以下「基本法」と略す)は、平成14年の臨時国会で制
定された(11月27日)。「大綱」にかならずしも明示されなかった内容
をも含めて、「基本法」の精神に基づく限り、知的財産戦略本部で積極的に
対応されることを期待している。

※ 首相官邸ホームページ(知的財産戦略大綱)
 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki/kettei/020703taikou.html

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内閣府特命顧問 島田晴雄プロフィール
● 「安心ハウス」のすすめ
  (慶應義塾大学教授、内閣府特命顧問 島田晴雄)

 「安心ハウス」とは、高齢者が比較的安価に安心して暮らすことのできる
民間のさまざまな施設の総称です。

 入所者にとっては、年金ていど(月額15〜20万円ていど)の利用料、
高額の入所一時金なし、バリアフリーや緊急通報装置などを備えた良質の施
設。他方、事業者にとっては、基本的に補助金はないですが、経営の自由度
が高く、介護保険など既存の制度は活用できる、などのメリットがあります。

 高齢化の進展によって施設介護を受けられない高齢者が増えています。現
在、約290万人の要介護老人にたいし、特別養護老人ホーム、老人保健施
設、ケアハウスなど政府の補助の厚い施設に入れる人は60万人ていどです。
一方、入所金数千万円の有料老人ホームは数も少なく庶民には高嶺の花。中
層所得階層へのサービスが極度に不足しているのが日本の現実です。

 しかも低成長下の財政難で補助金はますます制約され、逆に、高齢化は加
速するので、拡大するギャップは補助金に頼らない民間の施設で埋める必要
が高まっています。

 小泉総理の指示で、関係当局は、昨年度までに安心ハウス事業のビジネス
モデルをつくり、本年度はその普及に努めています。安心ハウスに類する施
設は全国ですでに約5千ヶ所ありますが、高齢化社会の安心のため、事業家
がますます熱心にとり組み、地域や自治体がそれを暖かく受け入れることを
期待します。

※ 「安心ハウス構想」について
 http://www.koujuuzai.or.jp/anshin.htm

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[小泉内閣の動き]

● 司法制度改革推進本部(03/02/18)
 http://www.kantei.go.jp/jp/koizumiphoto/2003/02/18sihou.html
  今国会に提出する予定の司法制度改革に関する一連の法案について協議

● 対日投資会議(03/02/18)
 http://www.kantei.go.jp/jp/koizumiphoto/2003/02/18tousi.html
<ビデオ>http://www.kantei.go.jp/jp/koizumivideo/2003/02/18tousi.html
  投資環境の改善に関わる意見を集約し、投資を促進するための施策を周
 知するために開催された対日投資会議の模様

● 日・チリ首脳会談(03/02/14)
 http://www.kantei.go.jp/jp/koizumiphoto/2003/02/14chile.html
<ビデオ>http://www.kantei.go.jp/jp/koizumivideo/2003/02/14chile.html
  ラゴス大統領との首脳会談の模様
  「二国間経済協議」を立ち上げることで合意

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[観光カリスマ百選]

● 熱意とアイデアで観光客を呼び戻す(熊本県南小国町)

 阿蘇山北麓に位置する黒川温泉は、旅館が25軒ほどの小さな温泉場です
が、年間140万人もの観光客が訪れます。古くは湯治場として人気があり
ましたが、戦後は訪れる人も少なく、さびれる一方だったといいます。

 そんな黒川温泉を変えたのは、旅館「新明館」の三代目、後藤哲也さんの
“ひらめき”でした。「このままでは自分の代で終わってしまう」と危機感
をつのらせた後藤さんは、日常を離れストレスから開放されたいという旅行
者の気持ちを考え、裏手の岩場に洞くつを掘り、そこを露天風呂にしようと
いうアイデアを思いつきました。

 自らノミと金づちを握り、切り立つ岩場と向き合いました。後藤さん23
歳の時でした。しかし、後藤さんの行動は、周囲から理解を得られず孤独な
作業が続きます。3年後の昭和33年、広さ30平方メートルほどの洞くつ
風呂が完成しました。おそるおそるお客さんに入ってもらったところ、「温
泉の原点に来たみたいだ」と、とても喜ばれました。

 掘りはじめて10年、ようやく後藤さんが追い求めた“神秘的”な洞くつ
風呂が完成しました。精魂傾けて作り上げた洞くつ風呂は、たちまち評判を
呼び、新明館に客足が戻ってきたのです。

 新明館の成功が引き金となって他の旅館も、様々な露天風呂を作りはじめ
ました。また、「入湯手形」を発売して他の旅館の風呂にも自由に入れるよ
うにしたり、街並みや景観づくりに一丸となって取り組むなど、住民たちの
意識が大きく変わったのです。そして、現在、自然よりも自然らしい、計算
された樹木の配置と、道が通路、各旅館が小部屋であるかのような街並みは、
心身の安らぎを得たいという旅行者の心をとらえています。

 小さな温泉場でも、アイデア次第で客を呼び込める。そして、若手の経営
者が協力して、個々の利益よりも全体の利益を考える・・・そんな地道な取
組が、黒川温泉の名を一躍“全国区”に押し上げたのです。

※ 南小国町の様子
 http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/backnumber/2003/0220k.html

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[キーワード解説]

● テイラーメイド医療

 テイラーメイド医療とは、遺伝子レベルでの個人の体質の違いを把握した
うえで行う予防や治療のことです。なお、テイラーメイド(tailor-made)
とは、洋服などが「個々の体に合うように仕立てられた」ということを意味
します。

 従来の医療は、「高血圧にはこの薬」というように、疾患の種類や程度に
応じて行われてきましたが、人によっては薬の効き目に違いがあったり、副
作用が発生することもありました。

 一方、ヒトゲノム(人間の全遺伝子情報)の研究が急速に進むにつれ、個
人の遺伝情報の違いを見出し、その情報をもとに、体質の違いなどを予測し
て、その人に最も適切な治療を行うテイラーメイド医療の研究も本格的に始
まろうとしています。

 テイラーメイド医療の実現によって、副作用が少なく、効果の高い治療が
可能になるだけでなく、個人の遺伝情報の違いから、病気になりやすい体質
を事前に把握し、高血圧や糖尿病などの生活習慣病やがんなどの予防や早期
治療を行うことが可能になるでしょう。

 しかし、テイラーメイド医療の実現に向けた研究は、まだ緒についたばか
りです。個人の遺伝情報をその特徴ごとに分類したり、どの遺伝子が疾患と
関わっているか、遺伝子の働きを特定したりすることなどはこれからで、世
界各国がその研究にしのぎを削っている状況です。

 政府が昨年12月に決定した「バイオテクノロジー戦略大綱」の中で、テ
イラーメイド医療の実現に向けた研究開発等の具体的な施策を行動計画とし
て定めています。

 また、先日行われた小泉総理の施政方針演説の中でも、平成15年度予算
において、テイラーメイド医療を可能にする研究開発などを平成14年度補
正予算に引き続き重点的に支援していくことを表明しています。

※ 首相官邸ホームページ(バイオテクノロジー戦略大綱)
 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/bt/kettei/021206/taikou.html

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[編集後記]

 日清講和条約交渉のため、下関に来ていた李鴻章は日本の棚田を見て感嘆
し、「耕して天に至る」と言ったといいます。山の頂上まで水田にしなけれ
ばならない貧しい国に負けてしまった、との意が込められているとの説があ
りますが、それはともかく、四季おりおりにその姿を変える棚田はとても美
しく、見ているとやすらぎを覚えます。
 世界貿易機関(WTO)ミニ閣僚会合が東京で開かれ、例によって農産品
を輸出したい国々と保護したい国々との議論になりました。農業は産業とし
ての側面だけではなく、環境や地域を守り、そして文化とも結びついた多面
性を持っています。また、食料安全保障の観点からも考えなければなりませ
ん。そうした点を考慮し、日本は農業の保護、共存の権利を主張しています。
食の安全も重視しつつ、消費者の支持も得られるよう生産者の皆様にも努力
していただきながら、わが国の主張に対して国際的な理解を求めていきたい
と思います。(晋)
安倍内閣官房副長官プロフィール安倍内閣官房副長官
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[小泉内閣メールマガジン]

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<国政に関するご意見、配信に関するお問い合わせなど>
 http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/iken.html
<配信中止・配信先変更・バックナンバー>
 http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/
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総編集長:内閣総理大臣 小泉純一郎
編集長:内閣官房副長官 安倍晋三
発行:内閣官房内閣広報室(〒100-8968 東京都千代田区永田町1-6-1)