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小泉内閣メールマガジン 第91号 =========================== 2003/04/17

★☆ おんらいん読者感想 ☆★
  ※メールマガジンの登録者が対象です(4月20日まで)
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□ 目次

[らいおんはーと 〜 小泉総理のメッセージ]
● ヒトゲノム

[大臣のほんねとーく]
● 行刑行政の改革にむけて(法務大臣 森山眞弓)

[特別寄稿]
● 誰のための政策か
  (千葉商科大学助教授、未来生活懇談会委員 宮崎緑)
● 中東に行ってきました(外交評論家、内閣総理大臣補佐官 岡本行夫)
● 企業のネットワーク型子育て支援サービス
  (慶應義塾大学教授、内閣府特命顧問 島田晴雄)

[小泉内閣の動き]
● ヒトゲノム解読完了の小泉総理への報告(03/04/14)
● 産業再生・雇用対策戦略本部(03/04/10)

[観光カリスマ百選]
● リタイア後の人生が楽しめる定住型施設を(沖縄県名護市)

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[らいおんはーと 〜 小泉総理のメッセージ]
小泉総理大臣プロフィール
● ヒトゲノム

 小泉純一郎です。

 14日、ヒトゲノムの解読が完了しました。ヒトゲノムというのは何だろ
う?時々耳にする言葉ですが、私も今回勉強しました。

 人間の生命の一番初めは、受精した卵子というたった一つの細胞から始ま
ります。受精卵は分裂をくりかえして、顔や手足、心臓や血管などに分化し
て、最終的に細胞の数が60兆にまで分裂して人間の姿になるのです。

 たった一つの細胞がどうしてうまく人間のかたちに細胞分裂していくので
しょうか、そして私たち一人ひとりの髪の毛の色や瞳の色などがどうして遺
伝するのでしょうか、それを決めているのが遺伝情報です。

 遺伝情報が人間の細胞の染色体につまっていることがわかったのが今から
約90年前。そして、今回、染色体に含まれる30億にのぼる遺伝情報の配
列、ヒトゲノムを全部解読したのです。

 解読には、日本、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、中国の6カ国
の研究者たちが10年以上かかりました。1953年、若き科学者ワトソン
博士とクリック博士がDNAの二重らせん構造を発見してから50年。人類
の歴史的な偉業です。

 私たちの顔つきや体質、体格が遺伝によるものであることはよく知られて
いますが、実は、がんや糖尿病などの病気にかかりやすいかどうかも遺伝的
な要素が関係しています。同じ薬でも人によってよく効いたり効かなかった
り、副作用がでたりでなかったりするのも遺伝的な要素です。

 これから解読した情報をもとに研究を進めていけば、一人ひとりの体質に
あった薬を開発することや、遺伝子治療によってがんになりにくい体質にす
ることも夢ではなくなると思います。

 これからも世界の国々と協力して、官民一体となって研究を進め、生命科
学の発展につなげていきたいと思います。

 経済の面では、昨日(16日)いよいよ産業再生機構が発足しました。業
務執行の最高責任者に43歳の若手ビジネスマンに就任いただくなど民間か
らやる気のある優秀な方々に集まっていただきました。不良債権処理の加速
と産業再生を一体的に進め、目に見える成果が上がるよう努力していきます。

 先日、カメラ博物館で、幕末時代に製造された現存する最古の日本製カメ
ラで写真を撮ってもらう機会がありました。2分間じっとしたままにしてい
なければなりません。少し疲れますが、高杉晋作など幕末の志士もこうして
撮影していたのかと思うと、感慨深いものがありました。

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[大臣のほんねとーく]
森山法務大臣プロフィール
● 行刑行政の改革にむけて(法務大臣 森山眞弓)

 名古屋刑務所刑務官による一連の受刑者死傷事件は誠に遺憾な事件であり、
法務行政の責任者として私も大変深刻に受け止めています。亡くなられた方
々や大けがをさせてしまった方、そのご家族の方々に対しましてはもちろん
ですが、これまで法務行政に信頼を寄せていただいていた国民の皆様にも深
くお詫びを申し上げなくてはなりません。

 このような残虐な事件は絶対に二度と起きてはいけません。そのため、法
務省では、一丸となって、事件が起きた背景も含めた真相解明を徹底的に行
っておりますが、この事件をきっかけに明らかになった問題を解決し、行刑
行政への信頼を回復するためには、これまでの行刑運営の在り方を徹底的に
見直し、抜本的な改革を行わなければならないと考えています。

 刑務所は社会から隔離された、外部の目が届きにくい場所ですし、これを
規律する監獄法は明治41年に制定されて以来ほとんど改正されずに今日に
至っています。このような諸々のことが積み重なって組織的に歪みが生じ、
一連の事件につながったのではないかとも思われます。長年続けられてきた
行刑行政の改革には、これまでの常識や固定観念にとらわれず、一切のタブ
ーを排して向かう必要があります。

 もちろん、法務省としても全力を挙げてこれに取り組むことになりますが、
広く国民のご理解とご支持をいただくためには、民間の叡知を結集し国民の
視点に立った検討を行うことが必要であると思います。

 そこで、この度、民間委員16名による行刑改革会議を発足させ、職員と
被収容者との新しい関係の在り方、職員の人権意識の改革の方策、被収容者
の法的地位及びその救済申立制度の在り方など幅広い事項について議論して
いただくことにいたしました。国民の皆様にもこれからの改革の成り行きを
ご注視いただき、積極的にご意見やご批判を寄せていただきたいと思います。

※ 法務省ホームページ(行刑運営に関する調査検討委員会)
 http://www.moj.go.jp/KANBOU/GYOKEI/index.html

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[特別寄稿]
宮崎緑氏プロフィール
● 誰のための政策か
  (千葉商科大学助教授、未来生活懇談会委員 宮崎緑)

 アリソンは『決定の本質』の中で、政策決定過程を3つの視点から分析し
ている。合理的行為者モデルと組織モデルと官僚モデルである。

 国際関係において、「日本は」とか「アメリカは」といった文脈で語られ
る主体は、国益を体現する国家であり、国民のために良かれと思う施策を取
るはずなのだが、例えばアメリカは、といった時、それは大統領なのかホワ
イトハウスなのか、国務省かペンタゴンかはたまた産業界かメディアか圧力
団体か・・・等々、一歩踏み込んだ視点に立つと、違う力が見えてくる。そ
れが、組織モデルであり、また官僚モデルである、というわけだ。

 この論文自体の対象は、キューバ危機におけるケネディー政権の分析であ
るが、時代と国際情勢を超え、意思決定の枠組みに関して、今日の我が国の
置かれた状況に十分応用できるのではないだろうか。

 即ち、国益より省益を優先する態度が批判される官僚モデルは、ここ数年
の霞が関で露顕している。

 雪印事件や日本ハム事件、さらには東電事件などに象徴されるように、社
会の正義や倫理より企業の論理が優先され、社員であることと市民であるこ
とが抵触する行動を生んでいる病理も白日の下にさらされた。組織モデルで
ある。

 そして、合理的行為者モデル。日本は、という主語で語られる政策は、果
して、誰のための政策か。何のための政策か。

 この大本の素朴な視点を失って、やたらテクニカルな施策に走ると、国民
という主体を見失ってしまうのではないか。

 これまでの政策には、言ってみれば、靴に足を合わせろと要求する傾向が
強かったように思う。税制しかり。保険、年金制度しかり。様々な規制も地
方自治のあり方も安全保障も、一人一人の顔が浮かぶ政策になっていただろ
うか。

 時代の大きな転換点に立つ今こそ、足に合わせた靴を選べるようなパラダ
イムシフトが必要だろう。その意味で、委員の末端をつとめさせていただい
た未来生活懇談会は面白い研究会だった。これからのライフスタイルがどう
なるか、いや、どうしたいか、そのための社会の構造はどうあるべきか、考
えた。限られた時間で十分な議論が尽くせたとは思わないが、しかし、少し
ずつ世の中の流れが変わってくるかもしれない実感を手にすることはできた。

 始めに生活ありき、の政策体系に名実ともに転換できる日が少しでも早く
訪れてほしいものだ。

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岡本行夫氏プロフィール
● 中東に行ってきました(外交評論家、内閣総理大臣補佐官 岡本行夫)

 6日から1週間、イラク戦争の影響を見極めて小泉首相に報告するために、
強行日程でしたが、クウェート、ヨルダン、パレスチナ、イスラエル、エジ
プトと回ってきました。どこの国でも重要な人達が迎えてくれ、日本の役割
への強い期待がありました。

 アラブ世界はアメリカの武力行使に強く反対していましたが、今は「戦争
が起こってしまった以上、一刻も早いイラクの再建を願うよりほかない」と
いうのが多くの人達の気持ちです。

 エジプトのカイロでは、僕が20年前に勤務していた日本大使館の運転手
をしていたアブサラームという老人をピラミッドのそばの小さな村に訪ねま
した。涙を流して喜んでくれました。夫人に先立たれ、ベッド以外には壊れ
かかった戸棚だけの粗末な家。深夜なのに、壁にかけられた何十年も前のラ
ジオからコーランの詠唱が聞こえていました。散歩と孫の顔を見る以外は一
日中こうしてコーランを聞いているというアブサラーム。民衆のイスラムへ
の強い信仰を理解しなければ中東政策は作れません。

 15日から、官邸での僕の名前は内閣参与ではなくて内閣総理大臣補佐官
となりました。非常勤補佐官ですが、一生懸命やりますのでよろしく。

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島田晴雄氏プロフィール
● 企業のネットワーク型子育て支援サービス
  (慶應義塾大学教授、内閣府特命顧問 島田晴雄)

 母親が働いている多くの家庭にとって、日本は子育てのし難い国です。

 人口が集中している大都市での子育て支援サービスインフラの不足がその
困難をとりわけ助長しています。

 全国には約22,000ヶ所の認可保育所があり、年間約190万人の幼児が保
育を受けていますが、人口にくらべ大都市ではその収容能力が著しく不足し
ています。小泉総理は首相就任直後から「待機児童ゼロ作戦」を掲げて保育
に格別の支援をしてきていますが、政府や自治体全体の財源難のなかで、多
額の予算のかかる公立保育所や補助率の高い社会福祉法人の認可保育所をふ
やすには限度があります。

 一方、認可外の保育施設は約9,600ヶ所ありますが、その約2/3は一般
施設、1/3は事業所内保育施設です。厳しい財政制約のなかで、子育て支
援インフラを充実するには、これらの民間施設のサービスを使いやすい形で
拡充することが求められます。

 政府は平成13年9月に策定した改革工程表のなかに、事業所内保育施設
を活用した「ネットワーク型子育て支援サービス」の促進をかかげ、民間の
努力を支援することとしています。

 ネットワーク型とは複数の企業が協力して事業所内保育施設を運営し、従
業員やその他の生活者の多様なニーズに柔軟に応えようというサービスです。
拠点施設を複数の企業が共同で運営してもよいし、多くの企業の施設を共通
利用券などで相互に利用できる形で運営してもよいのです。

 利用者本人の負担、企業の福利厚生費の支援、政府の支援の組み合わせで
運営します。施設は企業の主な事業所内、駅やその周辺、あるいはショッピ
ングセンターなど、利用者のニーズに応じて多様な展開があってよいのです。

 このような事業にはすでにいくつかの企業が先駆的に取り組んでいますが、
政府の方針に呼応してより本格的に推進するため、産業界においても日本経
団連が子育て環境整備について研究する中で、実施可能性について鋭意検討
を行うとのことです。こうした努力の成果を多くの企業が積極的に受け止め、
子育て支援インフラが著しく不足している大都市などで、ネットワーク型の
サービスを広範に展開することを期待します。

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[小泉内閣の動き]

● ヒトゲノム解読完了の小泉総理への報告(03/04/14)
 http://www.kantei.go.jp/jp/koizumiphoto/2003/04/14genome.html
<ビデオ>http://www.kantei.go.jp/jp/koizumivideo/2003/04/14geno.html
  「国際ヒトゲノム計画」に参加した日本の研究者がヒトゲノム(ヒトの
 遺伝情報)の解読が完了したことを小泉総理に報告

● 産業再生・雇用対策戦略本部(03/04/10)
 http://www.kantei.go.jp/jp/koizumiphoto/2003/04/10sangyo.html
  「産業再生機構法」「産業活力再生特別措置法の一部を改正する法律」
 の成立を受け、これらに基づく今後の業務の進め方などについて意見交換

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[観光カリスマ百選]

● リタイア後の人生が楽しめる定住型施設を(沖縄県名護市)

 「最後の楽園」といわれる名護市のカヌチャ浜。白石武治さんはこの地で、
ホテルやゴルフ場などの総合リゾート施設を経営するかたわら、「第三のふ
るさと」と名付けた、高齢者が安心して過ごせる定住型リゾートの開発を進
めています。

 白石さんが、「第三のふるさと」を構想したきっかけは、今から40年ほ
ども前のこと。子を持つ親となり、自身の将来を見据えたとき、リタイア後
の高齢者が豊かな自然の中で、動物などを飼い、子供や孫たちがいつ来ても
一緒に楽しめる・・・そんなコミュニティがあってもよいのではないか、と
考えるようになったといいます。

 転機は、1975年に開かれた沖縄海洋博の開幕でした。観光など手広く
事業を営んでいた白石さんは、海洋博閉幕後の深刻な不況に立ち向かうかた
ちで、沖縄北部の観光開発に本格的に乗り出します。リゾート先進国のヨー
ロッパを範に、いち早くバリアフリーを取り入れるなど、革新的な経営とサ
ービスを次々と取り入れていきました。

 「第三のふるさと」構想も、その一つです。83万坪の敷地の中にリゾー
ト施設と併設して、約2000戸の高齢者用住宅、その周囲に医療施設やカ
ルチャー施設などを整備していく計画です。「誰が介護されても、誰が介護
しても、“共に暮らしあえる日本を創る”というのが“第三のふるさと”の
基本理念です」と白石さん。

 「歳をとってからというのではなく、若いうちから何度も遊びに来てカヌ
チャという場所を好きになっていただきたい。そのようにして幅広い年代の
人々が混在し、ふれあうことで、高齢者がいつまでも元気に過ごせる空間を
実現したいですね」と語る。

 生まれ故郷でもなく、生活を営んできた土地でもない、自らが好きになっ
て選んだ場所・・・。そんな「第三のふるさと」でリタイア後の「Good
Time」(高齢福祉先進国デンマークで使われている、壮年から老年の世
代を指す言葉)を過ごすことも、超高齢化社会の一つの選択肢として定着し
ていくことでしょう。

※ 名護市の様子
 http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/backnumber/2003/0417k.html

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[編集後記]

 米英連合軍はイラク全土を制圧し、大規模な戦闘は、ほぼ終結しました。
独裁者の銅像が引き倒される映像は、ソビエト連邦や、東欧諸国で目にした
出来事と同じように、たしかにイラクの変革を予感させます。
 しかし、現在の治安の混乱は、一日も早く治めなければなりません。現在
その責任は米国にあります。治安回復に全力をあげて欲しいと思います。イ
ラクの国民が自由を実感できる日が早く来るよう、日本は何をすべきか考え
ていきたいと思います。
 今月15日、北朝鮮による拉致被害者が帰国を果たしてから半年が過ぎま
した。「ばらばらになった家族を、また一緒にしてくれるのは誰ですか」と
いう曽我ひとみさんの言葉は、胸に重く、重く響きました。被害者の皆さん
と会うたびに、その責任の重さを感じます。
 私は今後も方針はかえません。被害者の家族を、かれらのもとに取り戻す。
そして死亡したとされる横田めぐみさんなど8人の方たち、さらには行方不
明といわれたお2人の安否を確認しなければなりません。あらゆる機会をと
らえ、主張してまいります。(晋)

安倍内閣官房副長官プロフィール安倍内閣官房副長官
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 http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/iken.html
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 http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/
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総編集長:内閣総理大臣 小泉純一郎
編集長:内閣官房副長官 安倍晋三
発行:内閣官房内閣広報室(〒100-8968 東京都千代田区永田町1-6-1)