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小泉内閣メールマガジン 第108号 ========================== 2003/09/04

★☆ おんらいん読者感想 ☆★
  ※メールマガジンの登録者が対象です(9月7日まで)
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□ 目次

[らいおんはーと 〜 小泉総理のメッセージ]
● 歳出改革

[大臣のほんねとーく]
● WTOと日々の暮らし(外務大臣 川口順子)

[特別寄稿]
● 日本オリジナル:カーボンナノチューブ
    (フランクリン・メダル物理学賞受賞者、独立行政法人産総研・新炭素
    系材料開発研究センター長 飯島澄男)
● オープンカフェをひろめよう(都市再生戦略チーム座長 伊藤滋)

[小泉内閣の動き]
● 総合防災訓練(03/09/01)
● 構造改革特別区域計画の認定式(03/08/29)
● 神岡宇宙素粒子研究施設等訪問(03/08/27)

[観光カリスマ百選]
● 「個人が光り、町も光る」まちづくり(島根県大田市)

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[らいおんはーと 〜 小泉総理のメッセージ]
小泉総理大臣プロフィール
● 歳出改革

 小泉純一郎です。

 9月にはいって、霞ヶ関の各省が財務省に予算要求をして、いよいよ来年
度の予算案づくりに向けた折衝が始まりました。これから12月まで折衝を
重ねて、政府案を作っていくことになります。

 総理大臣に就任してから3回目の予算づくりです。私は、就任以来、「民
間にできることは民間に」「地方にできることは地方に」という基本方針で、
予算の無駄遣いを徹底的になくす歳出改革を進めてきました。

 たとえば、道路公団のつくる高速道路の非常電話は、いままで専用のもの
を買っていて、一箇所約250万円かかりました。これを15年度から携帯
電話などを利用して、一箇所約40万円でできるように合理化しました。

 ほかにも、予算の使い道を一から洗いなおして、必要な予算についても一
つひとつのコストを徹底的に見直して、この二年間で公共事業予算を14%、
1.5兆円節約しました。

 一方で、明日の日本の発展を支える科学技術予算は、厳しい状況の中でも
増額し、使い道は役所任せにしないで、ノーベル賞学者の白川先生をはじめ
専門家の方々にお願いして、一つひとつチェックしてもらっています。

 高齢化が進む中で、年金や医療などの社会保障の予算も増やしてきました。

 来年度の予算では、予算の仕組みをもっと改革しようと思っています。名
前は難しいのですが、新しく「政策群」という仕組みをつくります。

 最近、若者の間でフリーターという正規の社員でなくてアルバイトを続け
ている人たちが増えていますが、いまや若者たちの失業率は9.4%にまで
上昇していて、とても心配しています。

 これを何とかできないかということで、雇用を担当する坂口大臣、雇う側
の産業を担当する平沼大臣、学校教育を担当する遠山大臣と内閣府の竹中大
臣の四人で相談してもらいました。

 雇用と産業と学校の三つの分野が協力して、小中学校時代から授業の中で
仕事の体験をできるようにしたり、自分にぴったりの就職先を選べるように
一定期間、試しに就職できるような仕組みをつくったり、大人向けのハロー
ワークとは別に若者向けの職業紹介の場所を地域ぐるみでつくったりと、各
省のタテ割りを超えて、予算と規制改革などを組み合わせて、今までできな
かった対策を効率的に実施できるようにしていきます。

 予算の歳出改革、来年度予算についても厳しく続けて行くつもりです。

 先週北京で行われた日本、アメリカ、韓国、中国、ロシア、北朝鮮の代表
による6カ国協議では、日本は、「拉致の問題、核やミサイルの問題を包括
的、総合的に解決していかなければならない。」という日本の立場をはっき
りと主張しました。

 6カ国協議の合間に日本と北朝鮮の代表の間で何度か話し合いました。日
本の主張に対して、北朝鮮側は、「日朝間には日朝平壌宣言というしっかり
した基礎がある。拉致問題を含めた日朝間の問題は、宣言にそって一つひと
つ解決していきたい。双方が日朝平壌宣言を履行していくことが重要だ。」
とこたえています。 

  日朝平壌宣言を基本にして進めるという日本の立場に全く変わりはありま
せん。アメリカ、韓国などと協力しながら、拉致を含めた包括的な解決に向
け、粘り強く努力していきます。

 世界陸上も終わり、日本人の活躍に夜更かしした方も多いのではないでし
ょうか。水泳や体操、陸上など様々な分野で、実力を発揮して活躍する若い
選手を大変頼もしく思っています。日本人が苦手としていた種目でも、努力
を重ね、メダルを獲得する。素晴らしいことだと思います。若い皆さんの活
躍に勇気とパワーをもらったような気がします。

 昨日、人間ドックで内視鏡検査をしたところ、大腸に良性のポリープが見
つかったので、ただちに切除してもらいました。きのう一日安静にして、今
日からいつもどおり執務しています。

 食欲の秋ですが、皆さんも健康に気をつけて、楽しく過ごしてください。

 これから秋に向けて、引き続き力強く改革を進めて行きます。

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[大臣のほんねとーく]
川口外務大臣プロフィール
● WTOと日々の暮らし(外務大臣 川口順子)

 9月10〜14日、私はメキシコのカンクンで開催される世界貿易機関・
WTOの第5回閣僚会議に出席します。

 WTOでは、去年の初めから3年間のスケジュールで世界貿易を更に拡大
するための交渉を行っています。WTOといえば、お米の市場開放を思い起
こす方が多いでしょう。しかし、今、議論しているのは、農業だけでなく、
投資のルール、流通や金融、電気通信といったサービスの貿易や、環境問題
から、途上国に特別に安い薬を提供するための特許の例外まで、「えっ、こ
んなことまで?」と思うほど幅広く私たちの毎日の暮らしにかかわる事柄で
す。

 それらの議論の中には、日本の輸出が増える分野も、輸入が増える分野も
あります。輸出の拡大もさることながら、良いものを安く輸入できることは
日本国内の消費者の利益です。しかし、輸入が増えることで影響を受ける生
産者の方々の生活も守らなくてはなりません。各国とも国内の声を背景に交
渉するだけに、交渉は容易ではありません。国際会議というと華やかな舞台
を連想するかもしれません。しかし、私がこれまで出席した会議では、軒並
み徹夜になり、私も相手も眠たい目をこすりながら交渉したものです。この
時期、カンクンはハリケーンに見舞われることが多いのですが、会議も大荒
れして、交渉が長引くかもしれないと思うと身が引き締まります。

 正直なところ、これまで、交渉が日本にとって順調に進んできたとは言え
ません。農業、鉱工業品、途上国の問題…、締め切りが守られていない議題
もあります。カンクンではそういう議題に一定の方向性を与え、来年末とい
う交渉期限を守れるようにする必要があります。世界経済の拡大に繋がる重
要なこの交渉の進展に向け、貿易大国である日本が責任ある立場から貢献す
べき、という声は非常に大きいです。

 貿易立国である日本はこれからも自由で公正な貿易体制と共に歩んで行く
べきです。私はカンクン閣僚会議で日本の利益、主張を守りながら、WTO
体制の維持・発展に貢献できるよう交渉に臨んできます。

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[特別寄稿]
飯島澄男氏プロフィール
● 日本オリジナル:カーボンナノチューブ
    (フランクリン・メダル物理学賞受賞者、独立行政法人産総研・新炭素
    系材料開発研究センター長 飯島澄男)

 家電量販店に入ると薄型大画面テレビが目に入ります。プラズマ・デスプ
レイ・パネル(PDP)テレビ、わが国が世界に先駆け開発したハイテク産
業の成果です。しかし休む間もなく、次に登場する新型テレビの開発研究が
すでに世界的規模ではじまっています。その要となるのが「カーボンナノチ
ューブ」、ナノテクノロジー・ナノ材料分野で活躍している新素材です。

 私は、1991年、このカーボンナノチューブを偶然に発見しました。こ
の発見のおかげで学士院賞・恩賜賞、フランクリン・メダル物理学賞、エジ
レント欧州物理学会賞などいろいろな賞を戴き、総理の施政方針演説でも紹
介していただきました。予期せぬ反響で少々戸惑っている次第ですが、この
ような形で研究成果が認められることは研究者として大変光栄であり一層の
励みになります。

 カーボンナノチューブを簡単にご紹介します。文字通り解すると、炭素原
子からなるナノメートルサイズの管ということになります。ダイヤモンドは
炭素からなる物質として有名ですが、チャコール(炭)や鉛筆の芯に使われ
るグラファイト(石墨)も同じ仲間です。炭素原子がハニカム(蜂の巣)状
につながったシートを積み重ねたものがグラファイトで、その一枚を取り出
し丸めて円筒にしたものがカーボンナノチューブです。その構造は細長い竹
篭にそっくりです。大きな違いは竹篭の直径が髪の毛の1万分の1の細さと
いうナノメートルの世界の話です。

 そんなに小さな世界では眼で見える世界とは大分違ってきます。グラファ
イトの鉛筆の芯は電気をよく通しますが、カーボンナノチューブにすると通
さないものがでてきます。携帯電話やパソコンに使われるシリコンと同じよ
うにトランジスタが作られること、この他にもいろいろ不思議な性質がある
ことが明らかになってきました。カーボンナノチューブがナノテクノロジー
材料の優等生としておおいに期待される所以です。カーボンナノチューブの
研究は基礎研究に携わる人、また冒頭に紹介した薄型大画面テレビなど産業
への応用に関わる人たちを刺激し研究開発に格好のテーマを提供しました。

 カーボンナノチューブの発見は基礎研究に端を発し、また日本オリジナル
の研究成果として世界に向かって大いに発信しています。基礎研究の大切さ
を再確認し、そして日本オリジナル研究を続々登場させ、日本の伝統文化と
並んで、科学技術分野でも世界の人々から尊敬される日本にしたいものです。

※ 産業技術総合研究所ホームページ(カーボンナノチューブの説明)
 http://www.aist.go.jp/aist_j/dream_lab/nano/a/a01.html


伊藤滋氏プロフィール
● オープンカフェをひろめよう(都市再生戦略チーム座長 伊藤滋)

 オープンカフェを知っていますか? それは建物の外側の庭や歩道に客席
を設けた喫茶店です。欧米の都市ではどこにでもあります。最も象徴的なの
は、パリのシャンゼリゼ通りです。ドイツでは都市の中心にある公共広場に
沢山のオープンカフェが並んでいます。とても華やかです。日本でも最近散
見されるようになりました。しかし日本の場合、全てが民間の敷地をつかっ
ています。道路は利用していません。

 私は歩道の一部を使ったオープンカフェが日本でもたくさんできて欲しい
と思っています。最近は大都市だけでなく、地方都市でも広い歩道ができて
きました。4mから6m位の幅員の歩道です。その半分位はオープンカフェ
に使っても、歩行者の通行のさまたげにならない場所があります。東京で言
えば、銀座通りや表参道です。大阪では御堂筋、札幌では駅前の中央通りな
どです。特に街角の歩道の広い部分はオープンカフェに最高です。

 オープンカフェは歩道を賑やかにするだけではなく、通りに面した街全体
に活気を与えます。また、お店が窓と出入口で仕切られた密室空間ではあり
ませんから、強盗が入っても歩道上の人達がすぐ気付きますから安全です。
そして役所は道路使用料を徴収することもできます。

 電柱がない緑陰道路の巾広な歩道に、洒落たオープンカフェがあり、そこ
に色とりどりのパラソルが立てられている光景は、新しい都市文化そのもの
です。特に海外からの観光客が最も気に入る休憩場所です。オープンカフェ
に集まる人々の会話は明るくて楽しい話題です。暗くて秘密っぽい話しは店
の内部の薄暗い場所で行われているのでしょう。オープンカフェは人々を元
気にさせる最も手近かで安上がりな舞台です。 

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[小泉内閣の動き]

● 総合防災訓練(03/09/01)
 http://www.kantei.go.jp/jp/koizumiphoto/2003/09/01bousai.html
<ビデオ>http://www.kantei.go.jp/jp/koizumivideo/2003/09/01bou.html
  南関東地域直下型地震と東海地震それぞれの発生を想定し、特に予知が
 難しい直下型地震に備えた訓練を重点的に実施

● 構造改革特別区域計画の認定式(03/08/29)
 http://www.kantei.go.jp/jp/koizumiphoto/2003/08/29tokku.html
    小中一貫教育を導入し独自の教科の創設などを行う熊本県富合町の「小
 中一貫教育特区」など、新たに47件を小泉総理が認定

● 神岡宇宙素粒子研究施設等訪問(03/08/27)
 http://www.kantei.go.jp/jp/koizumiphoto/2003/08/27kamioka.html
<ビデオ>http://www.kantei.go.jp/jp/koizumivideo/2003/08/27kami.html
  小泉総理が宇宙素粒子観測装置スーパーカミオカンデや飛騨トンネルの
 工事現場などを視察

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[観光カリスマ百選]

● 「個人が光り、町も光る」まちづくり(島根県大田市)

 古くは石見(いわみ)銀山の町として栄えた大田市大森町は、今も江戸時
代の武家屋敷などの街並みを残す歴史遺産の町です。昭和56年、結婚を機
に大森町に移り住んだ松場登美(まつばとみ)さんは、この地の街並みの美
しさと、豊かな自然の中での暮らしに魅せられ、その素晴らしさを発信する
独自の活動を始めました。

 平成元年に、江戸末期の民家を改装して、手作りの衣料と生活雑貨の店「
BURAHOUSE(ブラハウス)」を開店。ワラや木炭など、古くからの
身近な素材をいかした「復古創新」の商品と、歴史ある住居を活用した店づ
くりは評判を呼び、多くの観光客や外国人写真家などが店を訪れるようにな
りました。

 賑わいをみせる店には、いつからか地元の建築家、教師、僧侶、サラリー
マンなど様々な人が夜な夜な集まり、町おこしの夢を語り合うようになりま
す。平成3年には、松場さんは店に集う人たちと「石見地域デザイン計画研
究会」を立ち上げ、その活動は町全体へと広がっていきました。

 研究会は、「住民の夢を大切にし、個人が光り、その結果、町も光る」と
の発想から、ジャズコンサートを開催したり、古い民家を改装した地域の交
流拠点「群言堂(ぐんげんどう)」をつくるなど、住民の夢を次々に実現し
ていきました。なかでも「田舎で暮らす女性の意識を高め、より豊かな暮ら
しを考えたい」という松場さんの夢は、地元の女性たちが自主運営し、全国
からの女性参加者と交流するシンポジウム「鄙(ひな)のひな祭り」の開催
につながりました。

 「町の人たちが前向きに町づくりに参加するようになったことが、一番う
れしいですね」と松場さんは語ります。研究会が次々と繰り出す企画は、町
の活性化とふるさとの再発見につながり、町を訪れる観光客も年々増えてき
ました。「BURAHOUSE」から生まれた新ブランド店「群言堂」も、
現在では東京、大阪、京都などに直営店を出し、大森町の商品の素晴らしさ
を全国に発信しています。かつて銀で栄え、大勢の人が去来した大森町は今、
松場さんと地域住民の独創的な活動によって、その輝きと賑わいを取り戻し
つつあります。

※ 大田市大森町の様子
 http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/backnumber/2003/0904k.html

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[編集後記]

 先週27日から3日間、北朝鮮問題をめぐる6カ国協議が行われました。
協議が行われるまでの過程に於いて、日本が入る多国間協議をいやがってい
た北朝鮮に対し、米国も日本も一歩も引き下がりませんでした。しかし結局
北朝鮮は6カ国協議に応じざるをえませんでした。日本代表は拉致問題を含
め主張すべき事柄について、6カ国協議の場においてまた二国間で、しっか
りと主張しました。また米国も拉致問題に言及しました。韓国、ロシア、中
国にも小泉総理自ら拉致問題の重要性について説明しています。そして3カ
国は日本の立場に理解を示し、支持表明しています。それでも最初のステー
トメントで日朝の問題である拉致に言及するかについては、それぞれの国の
事情があります。それが国際政治の厳しい現実です。むしろ自国の問題でな
い拉致問題を、発言順が日本より先であった米国が取り上げたことに注目す
べきでしょう。同盟の力であり、北朝鮮に対し大きな圧力になりました。次
回協議に向け、さらに国際連携を強めていかなければなりません。(晋)
安倍内閣官房副長官プロフィール安倍内閣官房副長官
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 http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/iken.html
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総編集長:内閣総理大臣 小泉純一郎
編集長:内閣官房副長官 安倍晋三
発行:内閣官房内閣広報室(〒100-8968 東京都千代田区永田町1-6-1)