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福田内閣メールマガジン(第44号 2008/08/21)
 私の住むまち
  百聞は一見に、百見は一動に如かず(片山りんご株式会社執行役 山野豊)
【写真】山野氏  近年、海外での人気が上昇し、輸出が増加している日本産のりんご。平成19年の輸出額は全国でおよそ80億円にものぼるそうです。

 弊社は、10年以上前から、津軽のりんごを輸出する取組を展開しています。社長の片山がスペインへりんごの袋かけの技術指導に行った際、欧州の貿易手続きが意外と簡単であることに気づいたことが始まりでした。

 簡単とは言ったものの、実務上一中小農業生産法人にとっては手ごわいことも多く、実際は地元銀行による相手先の信用調査に始まり、JETRO(日本貿易振興機構)、商工会議所、国、県の関係諸機関、生産農家や運送業者、海外販売先などの指導・協力体制、皆様との連携の上に弊社の初輸出は成り立ちました。あれやこれや悩むより、「ある程度の成算のもと、まず動いてみる、動けば当然壁に当たる、当たったら知恵と汗を絞って壁を乗り越える」これが一貫した弊社のスタイルなのです。

 現在では、イギリスや中国など10を超える国々に、品種やサイズなど相手国の嗜好に合わせてりんごを輸出し、平成18年度には約3,000万円の売り上げがありました。

 海外にりんごを輸出して、まず、我々の津軽のりんごが130年間の先人の努力・技術蓄積を背景として、世界に類を見ない、高い商品力を持っている農産品であることに気がつきました。反面、永らく内向きであった日本の農業が生産・流通・販売の種々の局面で世界から遅れを取ってしまっていることや、グローバリズムの進展に伴い、この遅れを放置することが農家、ひいては日本の農業の致命傷につながるであろうことに気がつきました。

 このような現実を前に、弊社は、生産面ではGAP(適正農業規範:食の安全を守る為に定められた国際水準の規範に従い、各農家が自ら定めたルールを自ら守っているか否かを第三者機関が認証する民間主宰の食の安全性担保認証システム)の制度確立を訴え、岩木山りんご生産出荷組合や地元JA(農業協同組合)、弘前市とともに、GAPの導入を進めています。食の安全の第一歩は農家が主役なのです。流通・販売面では国の内外を問わず、有望なりんごの新品種のブランドを確立し、評価して頂き、販売につなげてゆくために、弘前大学をセンターに、関係者有志でクラブ制販売の研究を開始しました。後継者を育てることも大切です。地元高校との連携も拡大・継続しています。

 自然豊かな青森県津軽地方でりんごを作り続ける、また全世界のお客様に、りんごの実や加工品、りんごの木のオーナー制度などを通じて、りんごやりんご作りにまつわる農業の喜びを発信し続ける。これが弊社の目標です。  

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