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福田内閣メールマガジン(第44号 2008/08/21)
  平和への願い。福田康夫です。
【写真】福田総理  平和への願い。福田康夫です。

 オリンピックのシンボルとも言える「五輪」の旗は、近代オリンピックの父とも呼ばれる、クーベルタン男爵が考案したものです。

 5つの輪が五大陸の結合をあらわしているだけでなく、白色の地に、輪の色として青、黄、黒、緑、赤の5つが用いられているのは、これらの色で世界の国旗のほとんどを描くことができるからだそうです。

 ここには、世界中の国々から人々が集うオリンピックを通して、平和でよりよい世界を実現したいという、クーベルタン男爵の願いが込められています。

 しかし、100年ちょっとの歴史の中でも、2度の大戦では中止を余儀なくされ、東西冷戦期には、西側諸国がモスクワオリンピックを、東側諸国がロサンゼルスオリンピックをそれぞれボイコットしました。わが国でも、昭和15年の東京オリンピック開催が決まっていましたが、日中戦争が始まった翌年の昭和13年に中止を決定した経緯があります。

 平和への願いとはうらはらに、オリンピックにも、戦争をはじめ、その時々の国際政治の情勢が大きな影を落としてきたことも事実です。

 先週、戦後63回目の8月15日に、私は、千鳥ヶ淵戦没者墓園で献花をした後、日本武道館で開催された全国戦没者追悼式に参列いたしました。

 先の大戦では、300万人を超える方々が、戦場で、あるいは銃後の地で、そして戦後、遠い異境の地で、亡くなられました。また、多くの国々、とりわけアジアの諸国の人々に多大の損害と苦痛を与えました。

 その深い反省の上に立って、戦後、わが国は、一貫して平和国家としての道を歩んできました。今日の平和と繁栄は、戦争によって命を落とされた方々の尊い犠牲の上に築かれたものにほかなりません。

 今日、一部で、国際社会の情勢が不安定さを見せる中で、一国だけの利益を追求しようとする風潮がないとは言えません。

 しかし、私たちは、内向きな志向のとりこになることなく、心を開き、そのまなざしをしっかりと世界に向けながら、歩んでいかねばなりません。これからも、平和協力国家として、世界の恒久平和の確立に向け積極的に活動します。

 今回の北京オリンピックには、過去最多の204の国と地域から、選手たちが集まりました。

 「人生にとって大切なことは、成功することではなく、努力すること」

 クーベルタン男爵は、各国の選手たちが、勝ち負けを競うことよりも、互いに一生懸命努力する姿を目の当たりにすることが重要だと考えていました。そして、それこそが、文化や国籍の違いを超えて相互に理解しあうことにつながり、ひいては、世界平和に貢献できると考えていたのだと思います。

 日本選手の連日のメダル獲得は本当にすばらしいですが、メダルには及ばなくとも、一生懸命に努力し、精一杯の力を出し切った選手の皆さんの清々しい姿は、見ていてとても心地よいものです。

 北京オリンピックも、残すところあと4日。選手の皆さんには、これまでの努力の成果を余すところなく発揮して、その清々しい姿を世界に向けて発信していってもらいたいと願っています。

福田総理プロフィール