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福田内閣メールマガジン(第46号 2008/09/04)
 この人に聞きたい
  平成20年岩手・宮城内陸地震 災害派遣隊員として(東京消防庁第六消防方面本部消防救助機動部隊機動救助隊隊長 岡野幸三)
【写真】岡野氏  私は、6月14日に発生した平成20年岩手・宮城内陸地震災害に、同日 の総務省消防庁長官からの出動要請に基づき、各都道県の消防本部から成る 緊急消防援助隊の一部隊として東京から8時間以上をかけ車両6台に分乗し 現地に入りましたが、あらためて自然災害の脅威と被害の大きさに圧倒され ました。

 東京消防庁消防救助機動部隊(通称・ハイパーレスキュー隊)は、平成16 年の新潟県中越地震などでの救助活動により知られていますが、私はその中 で、救助を専門とする隊の隊長をしております。

 現場の活動は、最初にヘリコプターに搭乗し、岩手県山間部で道路寸断に より取り残された方の救助に向かいました。ヘリコプターから降下し、男性 を救出した時「良く頑張りましたね。もう大丈夫ですよ。」と言った途端、 迫るようにつかまれた腕の感触は忘れることができません。

 次の現場は、宮城県栗駒温泉旅館での土石流により生き埋めになった方々 の救助活動でした。

 広大な泥沼のような状況の中に救助活動の現場はありました。地の底から 突き上げるような余震が続く中、救助活動はまさに泥まみれ汗まみれの精神 的にも肉体的にも厳しいものでしたが、上司(部隊長)から「必ず救出し家 族のもとへ帰す」という激が部隊全体に広がり、また隊長としての「自分達 の知識・救助技術を信じて頑張ろう」という声に応えてくれる隊員が心強く、 活動する隊員達の存在が私にとって心の支えになっていたようにも思えます。

 14日から18日までの期間を費やし何とか1名を発見救出できました。 その後も全力を尽くしたのですが、救出という成果は得られず後続隊との交 代が下命されました。未だ救出されない方を残しての撤退は、まさしく後ろ 髪を引かれる帰路となりました。この思いを忘れることなく今後の救助活動 に活かしたいと強く感じています。

 結びに、活動に際し多岐にわたり様々な場面でバックアップしていただい た方々に感謝申し上げます。また、尊い命を失われた方へ深く哀悼の意を捧 げ、被害に遭われた方に心よりお見舞い申し上げるとともに、被災地の復興 を心よりお祈り申し上げます。

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