麻生内閣メールマガジン(第6号 2008/11/13)
この人に聞きたい
[インフルエンザから家族や友達、周りの人を守るために](国立感染症研究所感染症情報センターセンター長 岡部信彦)
 インフルエンザが流行すると、高齢者の施設の中で流行して入居している方が亡くなられたり、学校を休む子どもが増えて学級閉鎖があちこちで起きたり、と我々の生活に大きな影響を与えます。

 人類にとって、インフルエンザは昔から身近にある病気ですが、普通のかぜとは異なり、急に現れる高熱、関節痛などの全身の症状が特徴です。多くは自然に回復しますが、かなりの熱で苦しく、また子どもや高齢者、免疫力の低下している方では、肺炎や急性脳症、あるいはその他の合併症を併発するなど重症になることがあり、今の時代でも十分注意する必要があります。

 インフルエンザにかからないようにするためには、流行時期にはあまり人込みや繁華街へ出ないようにして、ウイルスに感染する機会を減らすことですが、なかなか実行の難しいことでもあります。ウイルスは、主に咳やくしゃみでヒトからヒトへ広がっていきますが、手や指にウイルスが付着して感染することもあるため、外出後に手洗いをすることも重要です。ワクチンは感染した場合の重症化防止に有効とされており、流行前に接種すると良いと思います。

 インフルエンザにかかった場合は、安静にして十分な休養をとりましょう。そして、もう一点。周りにうつさないことへの配慮もして下さい。

 具体的には、咳やくしゃみが出た場合にマスクをつけるといいでしょう。マスクがなければティッシュペーパーなどで口や鼻をおおい、他の人の正面を向かないようにして一メートル以上離れるようにしましょう。これらを「咳エチケット」と言いますが、このような周りの人たちへの優しさが、家族や友達、周りの人の健康を守ることにつながります。

 この数年、毎年のインフルエンザとは全く異なる型のウイルスが出現し、十〜数十年ごとに世界的に大流行する「新型インフルエンザ」の発生が危惧されています。普段の何気ない予防策を常日頃から身につけておくことが、新型インフルエンザの備えにもなります。

 今年は既に、インフルエンザの流行の兆しが見えてきました。インフルエンザから皆さん、皆さんの家族や友達、そして周りの人を守る。そのためにできることを、身につけておきましょう。

※ 国立感染症研究所感染症情報センターホームページ

※ 結核・感染症に関する情報(厚生労働省ホームページ)

※ 「うつらない・うつさない!〜そなえておこう、新型インフルエンザ」(政府インターネットテレビ)

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