拝啓

 お手紙をいただき、ありがとうございます。二十歳の門出を迎えられ、誠におめでとうございます。

 加美町にある、荒沢の水芭蕉は、とても美しいと伺いました。今は、雪の季節。土の中で、じっと春の訪れを待っていることでしょう。しかし、水芭蕉という花は、あの冬の雪と寒さを乗り越えることで、あのような可憐な花を咲かせることができるそうです。

 新成人の皆さんは、これからの人生において、大きな壁に突き当たることもあるでしょう。しかし、その試練は決して無駄ではありません。試練という冬の先には、花開く春が必ず待っています。

 「悲観主義は、気分によるものであり、楽観主義は、意志によるものである。」ある哲学者の言葉です。世の中では、暗いニュースばかりが目立ちますが、この国の未来を創るのは、皆さん方自身です。日本が「どうなるか」ではなく、日本を「どうするか」。皆さん方の意志とやる気にかかっています。

 「前向き」であることは、若者の特権です。未来はきっと明るい。そう信じて、皆さんが、それぞれの道で活躍されることを、心よりお祈りしております。がんばってください。

敬具

平成二十年十二月二十五日

内閣総理大臣 麻生太郎