麻生内閣メールマガジン(第34号 2009/06/11)
この人に聞きたい
[ソマリア沖・アデン湾における海賊対処実施中!]
(第1次派遣海賊対処水上任務部隊 護衛艦さざなみ艦長 2等海佐 溝江和彦)
 護衛艦「さざなみ」は、第1次派遣海賊対処水上任務部隊(指揮官 第8護衛隊司令 1等海佐 五島浩司)として、僚艦の護衛艦「さみだれ」とともに、平成21年3月14日に季節外れの寒風吹きすさぶ中、麻生総理をはじめたくさんの方々からの激励と温かいお見送りを頂戴しながら母港である呉を出港しました。

 6,000マイル(約11,000km)の航海を経て、3月30日にソマリア沖・アデン湾に到着し、直ちに護衛任務を開始しました。

 護衛要領としましては、アデン湾と言っても日本列島が半分程入る広い海域であるため、航行する船舶はその中に予め設定された護衛航路帯(約900km:直線距離で東京〜鹿児島間)を東西に行き来することになります。そのため、まず航路帯の東端又は西端で護衛する日本関係船舶と待ち合わせをします。そして、その護衛対象船舶と本艦及び「さみだれ」により護衛陣形を組み、上空からはヘリコプターによる警戒を実施しつつ、航路の終点まで護衛を実施しています。

 6月1日現在で22回の護衛(累計:72隻)を終了し、着実に実績を積み重ねております。

 護衛を実施した全ての船舶から感謝のメッセージやメールを頂いており、それを艦の食堂に掲示しています。我々の護衛が船舶の安全な航行に貢献していることを改めて実感することができ、乗員の士気の高揚につながっています。

 護衛を開始して5日目の4月3日(現地時間。日本時間では4日)には、護衛中に本艦から5マイル離れて航行していたシンガポール船籍の商船から「小型船舶が接近している」旨の緊急通信を受信。本艦が急行し、LRAD(指向性大音響発生装置)と探照灯を使用し、当該不審な船舶を離隔させる事案が生起しました。不審な船舶に近接する際、艦内には緊張が走りましたが、それまでに実施してきた訓練の成果を遺憾なく発揮し、しっかりと対応することができました。

 ソマリア沖・アデン湾における海賊襲撃事案の発生件数は、各国海軍艦艇の展開にもかかわらず、2007年:44件、2008年:111件、2009年(6月7日時点):133件と増加傾向にあります。

 また、わが国の輸出入の99.7%は船舶輸送であり、ソマリア沖・アデン湾は年間約2,000隻の日本関係船舶が航行するなど、わが国の海上交通の要衝でもあります。海賊対処のための派遣は、わが国の海上交通の安全確保の重要性の観点から実施されています。

 護衛を開始して2ヶ月が経過しましたが、これから気温が40℃を超える厳しい気候になります。この度新たに派遣されたP−3C哨戒機部隊と緊密に連携して、この大任に携わる事を誇りとし引き続き任務に邁進する所存であります。(ソマリア沖・アデン湾にて)

※ ソマリア沖・アデン湾における海賊対処について(防衛省ホームページ)
※ ソマリア沖・アデン湾への自衛隊派遣〜海賊対処への取り組み、新たなる決意(政府インターネットテレビ)
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